2017年09月15日

王室御用達を意味するドイツ語

13世紀から20世紀の初めまで約640年間にわたりヨーロッパを統治したハプスブルク家。

このハプスブルク帝国時代にできたドイツ語と言うのがあります。

それは・・・

K.u.K.Hofzuckerbäcker

この読み方は、

ケー ウント カー ホーフツッカーベッカー

と読みます。

K.u.K.Kaiserlich und Königlichカイザリッヒ ウントゥ クーニヒリッヒ)の略です。

Kaiserlichは『皇帝・帝国』と言う意味で

Königlichは『王国の・王家の・王室の』と言う意味になりますので、

K.u.Kを訳すと、”(旧オーストリア・ハンガリー帝国において)帝国及び王国の”と言う訳になります。ハプスブルク家を指しているということですね。

そして、

Hofzuckerbäckerは3つの単語を組み合わせてできた単語になります。

Hof は 『中庭・宮廷の

Zucker は 『砂糖

Bäcker は『パン屋

と言う意味になります。

この3つをつなげて一つの単語となります。

このようにドイツ語ではいくつかの単語を合わせ一単語にすることがよくあります。

なので、Hofzuckerbäckerを日本語に訳すと、”宮廷の菓子職人”とか”宮廷の製菓店”と言う感じになります。

と言うわけで、K.u.K.Hofzuckerbäckerは『王室御用達の製菓店』となります。

ハプスブルク家、王室御用達であるという意味です。

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      (ハプスブルク家の宮殿)

例えば日本にも支店があるカフェの名店『デーメル』や『ゲルストナー』の正式名称は

DEMEL K.u.K.Hofzuckerbäcker(デーメル ケー ウント カー ホーフツッカーベッカー)

GERSTNER K.u.K.Hofzuckerbäckerゲルストナー ケー ウント カー ホーフツッカーベッカー

となります。

ハプスブルク帝国が置かれていたウィーンには、今現在でもたくさんの王室御用達店があるのですが

このK.u.Kが付くのはパン屋さんや製菓店のみのようです。

同じく王室御用達のブランド店で陶磁器メーカーのAugarten(アウガルテン)やクリスタル製品のLobmeyr(ロブマイヤー)にはこの略文字であるK.u.Kはついていません。

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     (↑デーメルの看板)

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     (↑ウィーン国立劇場真横のゲルストナー)

ところで、美貌の皇妃として有名なエリザベート(通称:シシィ)はストイックなまでに食事制限をしその美貌とスタイルを維持していましたが、彼女の部屋にはDEMEL(デーメル)や GERSTNER(ゲルストナー)のケーキが常に置いてあったとか・・・・

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ハプスブルク家の都ウィーンに着たら是非このK.u.K.Hofzuckerbäckerと言う文字を探してくださいね!

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2017年05月31日

ドイツで働くために必要な2つのこと

6週間、有給休暇の国ドイツ

人間が人間らしく働ける国ドイツ

生産性が高く残業がない国ドイツ

ドイツ(ドイツ語圏)で就職を考えている方、実は意外と多いのではないでしょうか。。。

私は5年前からドイツ語圏で生活をしています。

以前は日本に住んでいました。

夫の仕事の関係で初めてドイツ語圏で生活をすることになったわけですが、5年前はドイツ語は全く話せませんでした。

と言うのも、ドイツ人の夫は13年近く日本に住んでいたので日本語がペラペラなのです。

今でも夫婦の会話は日本語です。

しかし現地に住むとなれば多少のドイツ語は必要だと感じ、現地の語学学校に通い始めました。

35歳、子育て中の主婦がドイツ語のアルファベットの読みからから始めたのです。

勉強を始めてから2年後、私は現地で就職することができました

現地の日系企業ではありません。現地にある会社です。

まあ、運も良かったのだとは思いますが、すべては運ではないと思います。

ドイツ語を勉強し始めてたった2年の私がなぜ、現地企業に就職できたのか、またどうしたら現地採用されたかをお伝えしようと思います。

現地で仕事をゲットするために必要なものは、

ビジネスレベルの語学(ドイツ語もしくは英語)



職務経験

デス!!!

この二つは絶対に必要です。

ドイツ語を学び始めてたった2年の私でしたが、実はこの時点で私のドイツ語のレベルはB1と言うレベルで、決してビジネスレベルではなかったのですが、独身の時のキャリアがここで評価され採用となりました。

以前の仕事はロンドンにある日系企業で働いていたので英語はある程度使えていましたし、面接でドイツ語が出てこなくなっても英語で会話ができたのです。

実はドイツの現地企業でも、別にドイツ語が話せなくても英語が話せれば問題ないと言う企業は多いです。

もちろん多少のドイツ語は必要だと思いますが、中には英語が話せればドイツ語は必要ないという企業もあるようです。

さて、面接についてですが、

こちらの面接で大切なことはとにかく自分をPR、プレゼンすることだと思います。

大学では何を勉強したか、今までの自分はどんな仕事をしてきて、会社ではどのようなポジションにいてどんな仕事を残してきたか、そしてこれから何かしたいか、なぜ今日面接を受けに来たか。。。。などなど、とにかく相手から質問されることに答えていくのではなくて、自分の世界に相手を引き込んでいくのです

もちろん日本語は通じませんので、これらのことをドイツ語か英語でプレゼンしなければならないのです。

現地企業で求められているのは

即戦力!!!

ですので、日本でそれなりの職務経験が有る方は、ドイツで就職できる可能性は高いですよ!!

私も10年近くブランクがありましたが職務経験が有るか無いかでは大きく違いな〜と実感しました。

と言うのは、日本の大学を卒業し就職経験が無いまま海外留学をし、現地男性と知り合って結婚しすぐに子供ができたママさん方は全くと言っていいほど採用されないと嘆いていました。。。

そ〜ですよね〜子供が生まれると約10年くらいは子育てに追われますから、子供も大きくなり、やっと自分の時間ができて、ドイツ語も話せるし、さあ就職だーと言ってもキャリアがないと採用する側も躊躇しますよね。。。

こちらの会社は丁寧に新人研修なんてものはありませんから・・・・しかも30代半ばで就職経験が無い人は日本でもなかなか採用になりませんよね。。。

こちらに来てたくさんの日本人と知り合いましたが、特に女性は人生の中に妊娠・出産・子育てが入って来るので、やはり赤ちゃんを授かる前にある程度のキャリアは築いておいた方がいいと思います。

キャリアがあれば出産後、すぐに仕事に復帰にできるし、子育てをしながらでも続けられる仕事も見つかると思います。

ドイツを含めヨーロッパはかなりシビアな国ですので、そう簡単には仕事は見つかりませんし、もし採用されても実力が無いとみなされるとすぐに解雇されます。

ですので、日本で就職できなくてもドイツで何とかなる〜と安易に考えないでください。

ドイツで仕事がしたいなら、とにかく語学と職務経験です!

そして、現地の面接で大切なのは「相手に“同じ感覚”を持っている」と言うことを感じさせることも大切だな〜と実感しました。

就職したことがある方ならわかると思いますが、その会社の雰囲気に合っているか、と言うことも大切なポイントだと思います。

私たち日本人(外国人)とドイツ人は時々感覚の違いみたいのがあります。

多くのドイツ人は日本人はよく働いてくれるし、責任感もあると思ってくださっているのですが、

仕事の感覚”や“共同体の感覚”みたいのがあまりにもズレていたりすると、キャリアも語学力もあるのに採用のチャンスを逃してしまうこともあります。

この辺はやはり、“その場の空気を察知したり、空気を読める力”なんですが、

意外と私たち日本人は面接時に緊張しすぎて“その場の空気が読めなくなってしまう”ので、とにかくリラックスです!!

最低1回はジョークでも言ってやるぞー、と思っているくらいがいいかもしれませんね。

でもあまりジョークを連発していると「応募する会社間違ってるんじゃない〜」とか言われるかもしれないので、その辺はほどほどに・・・(笑)

それから面接時に大切なのは、自分の語学を証明できるものを持って行くことです

ドイツ語検定でB1に合格しました、と言っても証明する資料が無いと相手は信じてくれませんので、語学の証明できる資料(証明書)をきちんと提出することです。

そしてこちらの面接では、絶対に自分にとってマイナスになることは言わない方がいいです。

会話はできるけど、ライティングは得意ではない・・・とか正直に言わないこと!

Only Positv!!!(ポジティブのみ!!!)

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そして仕事以外の活動なんかをしていたら、そのことも伝えるとすごくプラスになります。

例えば、

★○○と言う団体で子供たちとボランティア活動をしている。とか

★小さいころいからバイオリンを習っていて現在はアマチュアのオーケストラでバイオリンを弾いている。とか

★日本にいる外国籍の子供たちにボランティアで日本語を教えている

などのように、会社外での活動はものすごく高く評価されるようです。

私も面接の時に、

『日本にいたときは、ボランティアで虐待などにより親と一緒に住めない子供たちに、絵本の読み聞かせをしてあげていた』

そして、

『現在は地元の教会の合唱団に所属し、聖歌隊員としてミサで歌っている』

と、言ったらこの話で大変盛り上がり、即採用になりました。(笑)

採用のポイントと言うのは、能力だけではないんだな〜この時すごく実感しました。


最後にもう一度、ドイツで仕事を見つけるためには、

■ビジネスレベルの語学(ドイツ語もしくは英語)



■職務経験

この二つがあればドイツでもドイツ以外の国でも就職可能です!!

チャンスはあなたの近くにありますよ!

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posted by ドイツ語上達人ゆうこ at 17:30| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月12日

ドイツでドイツ語を学ぶ

日本の大学でドイツ語を専攻して、4年間必死に学んだのに実際にドイツに行ってしゃべってみたら“私のドイツ語通じなかった・・・・(涙)”と言う人が多いのではないでしょうか?

ドイツ語に限らず言葉を学ぶということは、決して簡単なことではないのです。

文法だけを学んでいても話せるようにはなりませんし、その反対に文法の重要性を軽く見ていると、めちゃくちゃなドイツ語になってしまいます。

ドイツ語を勉強されている方なら分かると思いますが、ドイツ語の文法って難しですよね〜男性名詞・女性名詞そして中性名詞まであるーーーはぁ〜。。。

実はドイツ人でも正しくないドイツ語を話している人は多いのです。

特に“2格”はドイツ人でも間違って使っている人もいます。

ですから私たち外国人が、文法もしっかり押さえて、生きたドイツ語が話せるようになることはなかなか難しいのです。。。

では、日本語を母国語とした私たちがネイティブになるためには、文法をしっかり理解し、同時に“ドイツ語の音”を覚える必要があります。

ここでいう“音”と言うのは発音だったり、会話のイントネーションだったり、会話のリズムだったり、生活の中から聞こえてくる音だったり、とにかくドイツ(語)の音に慣れることが必要なのです。

日本には日本の音が存在しているので、この環境の中では“ドイツの音”はなかなか聞こえてこないというわけです。

だから、なかなか話せるようにはならないし、日本語的なドイツ語発音になってしまうのです。

そして一度覚えてしまった発音・イントネーションと言うのは、なかなか変えることができません。

だから、“あんなにお金をかけてドイツ語勉強したのに通じなかった・・・”となるのです。

語学は“耳から学ぶ”=“ドイツ語の音を覚える”と言ってもいいくらいです。

環境がとても大切になってきます。

一番のお勧めはドイツでドイツ語を学ぶことです。

最短でしかもリーズナブルで生きたドイツ語をあっという間に身に着けることができます。

ここでもう一度言いますが、しっかりと“文法”も頭に入れておかないと、ネイティブにはなれませんよ!!文法も大切!

さて、ドイツでドイツ語を学ぶ方法は色々ありますが、手っ取り早いのは現地の語学学校に行くことです。

大都市には語学学校がた〜くさんありますので、学校の雰囲気や授業料金等を比較しながら自分に合った学校を見つけることができると思います。

このような語学学校はHPも作られているので日本から情報を入手しやすいでしょう。

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ドイツにはこのような語学学校のほかに“VHSVolkshochschule)”と呼ばれる市民学校があります。

このVHSは日本で言うとカルチャースクールっぽい感じの学校です。

ヨガや料理教室ITの入門コースなどなどあり、語学もここで学べます。

もちろんドイツ語だけではなくて、英語やフランス語、イタリア語、ラテン語、中には日本語のコースもあったりします。

授業料はプライベートの語学学校よりもはるかに安いです。

このため参加者は移民系の受講者が多いのは確かですが、みなさんドイツで仕事を探すため必死でドイツ語を勉強していますので、ものすごく刺激を受けます。

ここで、語学学校(クラス)を選ぶ時の注意点をお伝えします。

日本人がいないクラス・学校を選びましょう!!!

プライベートの語学学校でもVHSのドイツ語コースでも同じ国民同士がいると、ついつい母国語で話してしまいます。

休み時時間とか、学校の後とかにドバーーーーっと日本語で会話をしてしまうんです。

これをしてしまうと、あなたのドイツ語は全く伸びません。

ドイツ語を学ぶためにドイツに来て、ドイツの音がある環境の中で現地の語学学校に通って、そこで日本語を使ってしまったら、ドイツ語はなかなか話せるようにならないと思ってください。

日本人がいてもできるだけ日本語を使わないことです。

日本語を使わないでいると自然と頭がドイツ語脳になっていきます。

ドイツ語の音・リズム・イントネーションが少しづつ脳に入り始めます。

ドイツに来て日本人が全くいない環境でどっぷりとドイツ語と向き合えたら、半年くらいで普通に“使えるドイツ語”が話せるようになりますよ。

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そして、定期的にドイツ語の試験を受けてください。

できれば国が認定してるドイツ語試験です。

例えばゲーテ インスティトゥートのドイツ語検定試験やオーストリア政府認定ドイツ語試験などです。

このような試験はレベル別になっていますので、少しづつ自分のレベルを無理なくレベルアップすることができますし、自分にとっても良いモチベーションになると思います。

そしてビザの更新の時や、現地での就職の時にドイツ語のレベルを示す証明にもなります。

どちらもレベルA1から始まりA2,B1,B2そしてC1,C2まであります。

Cレベルは専門家(翻訳家や通訳者)が必要なレベルですので、相当勉強しないと合格はできませんが、

A1はドイツ語を初めて半年〜1年くらいで合格できる内容になっていますので、皆さんもチェレンジして下さい。

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語学を学びながらいろんなことを体験・経験していくことでしょう。

語学を始める年齢は関係ありません。始めたいときに始めればいいのです。

疲れたらちょっと休めばいいのです。

そして外国語は自分を変えることもできます。

新しい自分と出会えることも確かです

ドイツ語を習得し、なりたい自分になってください。

あなたもドイツ語始めてみませんか?

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posted by ドイツ語上達人ゆうこ at 16:58| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする