ドイツ語:『される』と『させる』を比較してみよう!

2017年02月01日

ドイツ語:『される』と『させる』を比較してみよう!

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『・・・される』『・・・させる』似ていますね〜

この違いは、

『・・・させる』使役表現になり

『・・・される』受動態表現になります。

使役動詞の『・・・させる=lassen』については前回の回で少しふれましたが、この回では受動態である『・・・される』の使いかたは『・・・させる』と、どのように違うのかを比較していきます。

まず受動態を作る時は、受動の助動詞werdenを使いますね

このwerdenは未来形を作る時にも使いますが、『・・・される』という受動態を作る時にもwerdenを使います。

大切!!   ■werden・・・・未来形
                 ・・・・受動態

Ich werde(現在)/wurde(直説法過去)
Du wirst/wurdest
Er wird/wurde
Wir werden/wurden
Ihr werdet/wurdet
Sie werden/wurden

Werdenの語尾変化はこのほかにも接続法Tと接続法Uがありますが、基本的受動態を作る時には接続法Tと接続法Uはあまり登場しないのでここでは略します。

現在彼女はみんなから愛されている
Sie wird von allen geliebt.
(ジー ヴィルトゥ フォン アッレン ゲリープトゥ)

過去彼女はみんなから愛されていた。
Sie wurde von allen geliebt.
(ジー ヴルデ フォン アッレン ゲリープトゥ)

未来彼女はみんなから愛されるだろう。
Sie wird von allen gelibt werden.
(ジー ヴィルトゥ フォン アッレン ゲリープトゥ ヴェルデン)


現在・過去・未来、基本の3つですが、前回のドイツ語lassenと使われ方を比較してみましょう。

現在形を比較

使役の現在表現・・・Ich lasse dich Cello lernen(私はあなたにチェロを習わせる)

Lassen +4格+動詞の原型

受動態の現在表現・・・Sie wird von allen geliebt.(彼女はみんなから愛されている

Werden+3格+過去分詞

POINT使役表現はlassen受動態表現はwerdenしかし語尾に置かれる動詞が違う。

語尾・・・Lassenの場合は動詞の原型

語尾・・・Werdenの場合は過去分詞


過去形を比較

使役の過去表現・・・Ich habe dich Cello lernen (ge)lassen.(私はあなたにチェロを習わせた

Haben+4格+動詞の原型+(ge)lassen


受動態の過去表現・・・Sie wurde von allen geliebt.(彼女はみんなから愛された

Wurden+3格+過去分詞

wurdenはwerdenの直説法過去

POINT;使役的表現の過去形はhabenを使い過去完了形を作る。注意することは過去分詞にする動詞はlernenではなくてlassenの方!

Lassenの過去分詞は(ge)lassen:(ゲ)ラッセン。Geはついても、つかなくてもどちらでもよいが、発音的にはない方がスマートに聞こえるのでlernen lassenレルネン ラッセン)と言っている人の方が多い気がします。

未来形の比較

使役の未来表現・・・Ich werde dich Cello lernen lassen.(私はあなたにチェロを習わせるだろう。)

Werden+4格+動詞の原型+lassen で、使役的表現の未来形が完成します。

受動態の未来表現・・・Sie wird von allen gelibt werden.(彼女はみんなから愛されるだろう。)

Werden+3格+過去分詞+werden で、受動態の未来形が完成です。

受動態の未来形にはWerdenが二つもあり混乱しますね。最初のwerdenは過去分詞とセットになっていると考えてください。この場合だとwerden・・・gelibtで現在形の受動態が出来上がります。しかし未来形を作る時はさらに語尾に未来の助動詞werdenを付けるのです!

werden・・・gelibt で“愛される”となり 語尾のwerdenは“だろう”と訳してあげるといいですね。

werden・・・gelibt werden(愛されるだろう)

となります。

日本語にすると『させる』と『される』は一文字違いなのですが、ドイツ語だとずいぶんと違うのがわかると思います。

Cello.jpg

では受動態表現をもっと掘り下げていきます。だんだん難しくなりますよ〜

彼女は彼から愛されていた。 (現在完了)
Sie ist von ihm geliebt worden.
(ジー イストゥ フォン イム ゲリープトゥ ヴォルデン)


彼女は彼から愛されてしまっていた。(過去完了)
Sie war von ihm geliebt worden.
(ジー ヴァー フォン イム ゲリープトゥ ヴォルデン)

彼女は彼から愛されてしまっているだろう。(未来完了形)
Sie wird von ihm geliebt worden sein.
(ジー ヴィルトゥ フォン イム ゲリープトゥ ヴォルデン ザイン)


現在完了・過去完了・未来完了ともgewordenではなくてwordenとなっていますが、
Geliebt gewordenと連続でgeが続くと聞こえが悪いという理由で語尾にはgeが付かない形がとられます。

受動態の現在完了と過去完了はそれほど難しくはありませんが、未来完了になるとgeliebt worden sein.とseinが登場し、ますますややこしくなるのですが、普段の会話で未来完了形を使うことはほとんどありませんし、他の表現でも簡単に気持ちを伝えられます。

私たち日本人は文法にこだわりすぎることが多いのですが、生きたドイツ語(語学)と言うのは実は意外と簡単に作られているのもです。

最後にもう一度・・・

相手に何かを”させる”行為が使役で、

何かを”される”行為が受動態になります。

受動態表現でよく使われるのは、現在・過去・未来の3つですので、まずはこの3つをマスターしましょう。くれぐれも『させる』lassenと混乱しないように!

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posted by ドイツ語上達人ゆうこ at 00:25| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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