
アドベンツクランツ(Adventskranz)とアドベントカレンダー(Adventkalender)の習慣は日本でもだいぶ浸透してきたので、ご存知の方は多いと思います。
クリスマスの本場ドイツでは、どちらもクリスマスに必要なアイテムの一つなのです。

まず最初に“アドベント(Advent)”は、なんなのかと言うと・・・・・・
“イエス・キリストの誕生を待ち望む期間”のことを言います。日本語だと“待降節”や“降臨節”などと呼ばれています。
クリスマスイブが始まる前の約4週間がAdvent期間になります。
始まりはクリスマスイブの4つ前の日曜日からです。
2016年の今年、12月24日は土曜日ですね。従って、4つ前の日曜日は、11月27日になりますので2016年のAdvent期間は11月27日の日曜日から始まります。
2016年度は11月27日、日曜日が第1アドベント、12月4日が第2アドベント、12月11日が第3アドベント、12月18日が第4アドベントになります。
ドイツ語では以下のように言います。
第1アドベント・・・erste Advent(エルステ アドヴェント)
第2アドベント・・・zweite Advent(ツヴェイテ アドヴェント)
第3アドベント・・・dritte Advent(ドリッテ アドヴェント)
第4アドベント・・・vierte Advent(フィアテ アドヴェント)
今年のアドベントはいつから始まるの?
Wann fängt der Advent heuer an?
(ヴァン フェングトゥ デア アドヴェント ホイヤー アン?)
さて、ドイツではこのAdventに絶対に必要なアイテムがあります。
それは、Adventskranz(アドヴェントsクランツ)と呼ばれるものです。
*発音!!Advent と kranz の間に軽くSを言う
Adventskranzとは4本のローソクが、クリスマスリースの上に立っているものを指します。

この4本のローソクは、第1アドベントから第4アドベントまでを意味しています。
アドベントが始まる第1アドベントから各日曜日ごとに、1本づつローソクに灯りをともしていくのです。
Adventskranzのkranz(クランツ)とはドイツ語で“輪”を意味します。英語だと“リースwreath”です。

このKranzは、たいていモミの木や松などの常葉樹の枝で輪を作ります。このKranzの上に4本のローソクを立てるのですがこれがけっこう難しい(笑)ローソクがまっすぐ立たないんです。
アドベントクランツのつくり方を教えてください。
Könnten Sie mir zeigen,wie man einen Adventskranz macht.
(コンテン ジー ミア ツァイゲン、ヴィー マン アイネン アドヴェントクランツ マッハトゥ)
でもご心配なく!4本のローソクがたっているAdventskranzはお店で簡単に購入できますよ。
そして第1アドベントの日曜日の朝、1本目のローソクに火をつけるのですが、子供がいる家庭ではたいていこの第1アドベントに兄弟喧嘩が勃発します(笑)理由は『誰が最初のろうそくに火をつけるか!!』我が家でも毎年の恒例の喧嘩です(笑)
ローソクに火をつけてもいい?
Darf ich eine Kerze anzünden?
(ダーフ イッヒ アイネ ケルツェ アンツンデン?)

さて次にAdventkalender(アドベントカレンダー)と言われるものですが、どんなカレンダーかと言うと、小さな袋や窓が24個あるカレンダーです。
この小さな袋や窓の中には、小さなお菓子やおもちゃや本などが入っていて、アドベントの期間中1日1つづこの小さな袋や窓を開けていきます。
この小さな窓(袋も)のことをドイツ語でFenster(フェンスター)と言います。

初めて開ける窓をerste Fenster(エルステ フェンスター)と言います。
二日目ならzweite Fenster(ツヴァイテ フェンスター)
三日目はdritte Fenster(ドリッテ フェンスター)
12月24日の最後のFensterをLetzte Fenster
(レツゥテ フェンスター)と言います。
24個目の最後の窓は12月24日に開けますので、始まりは12月1日です。
Adventkalenderは子供だけではなく、大人用のカレンダーもたくさんあります。
女性に人気のカレンダーは小さなコスメティックが入っているものや、アクセサリーのカレンダーなど。男性に人気なものはミニお酒のカレンダーなどなど。。
とにかくドイツには、みんながハッピーになるような素敵なAdventkalenderがたくさん売っています。もちろん自分で作る方も多いです。
11月も後半になると子供たちは『あと何回寝たらカレンダー開けるの?』という質問を毎日言います。

■ここでAdventkalenderに関する子供との小さな会話を紹介します。
会話@
子供:あと何日寝たらカレンダー開けるの?
In wie viel Tagen können Wir Fenster aufmachen?
(イン ヴィ フィール ターゲン ケネン ヴィア フェンスター アウフマッヘン?)
ママ:あと7回寝たらよ。
Noch sieben mal schlafen.
(ノッホ ジーベン マル シュラーフェン)
*我が家は娘とこの会話を1日最低6〜7回・・・(笑)
*In wie viel Tagen ・・・何日かかるの?
会話A
子供:ママ〜カレンダー開けていい?
Darf ich schon Kalender aufmachen?
(ダーフ イッヒ ション カレンダー アウフマッヘン?)
ママ:いいわよ。
Ja!(ヤー)
ママ:毎日一つづつよ!!
Aber jeden Tag nur ein Fenster!!
(アーバー イェーデン ターク ヌア アイン フェンスター!!)
待ちに待った12月1日、子供たちはいつもよりもだいぶ早く起きてきて、erste Fensterを開けちいさなプレゼントに朝から大喜びします。
毎日一つづつ開けていくのですが、中には24日まで待てない子もいて、すでに3日目で全部のFensterを開けてしまう子供もいたり、親にはわからないように上手に中身を見たり・・・(笑)12月は笑いが絶えない月になります。
イエスの誕生を待ち望んでいるドイツ人はこのようなAdventkranzやAdventkalenderを使い1日1日をハッピーに過ごしクリスマスを盛り上げていくのです。
アドベントマーケットも始まる11月半ばから、ドイツでは愛と喜びに溢れた温かさを寒さの中で感じることができますよ。
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