ドイツ語を勉強していて、助動詞möchten とmögenの違いについて一度は混乱したことってないですか?
なぜなら辞書にはmöchten はmögenの接続法Uと書いてあるため、この二つが同じ意味で同じように使えるのかな・・・と思ってしまうのです。
まず最初に、この二つの意味と語尾の変化を比べてみましょう。
■ möchten
@・・・したいのですが、・・・したいと思っている。
A・・・が欲しいと思っている。・・・を欲しがる。
Ich möchte(メヒテ)
Du möchtest(メヒテストゥ)
Er möchte(メヒテ)
Wir möchten(メヒテン)
Ihr möchtet(メヒテットゥ)
Sie möchten(メヒテン)
*『ö』 ウムラウトの発音。この場合、『メー』と『オー』を一緒に言う感じ。
■ mögen
@(推量)・・・かもしれない。・・・だろう。
A好む。好きである。
B(認容・譲歩)・・・したってかまわない。・・・すればいい。
Ich mag(マグ)
Du magst(マグストゥ)
Er mag(マグ)
Wir mögen(メーゲン)
Ihr mögt(メーグトゥ)
Sie mögen(メーゲン)
*同じく『ö』 ウムラウトの発音は『メー』と『オー』を一緒に言う感じ。
では例文を見て比べてみましょう。
■例文1
私はコーヒーが飲みたい。
Ich möchte Kaffee trinken.
(イッヒ メヒテ カフェ トリンケン)
私はコーヒーが好きです。
Ich mag Kaffee.
(イッヒ マグ カフェ)
■例文2
何が欲しいですか? 私はアイスが欲しいです。
Was möchtest du?- Ich möchte bitte ein Eis.
(ヴァス メヒテストゥ ドゥ?)(イッヒ メヒテ ビッテ アイン アイス)
何が好きですか? 私はアイスが好きです。
Was magst du?-Ich mag ein Eis.
(ヴァス マグストゥ ドゥ?)(イッヒ マグ アイン アイス)
二つとも『möchten=欲しい』と『mögen=好き』という意味で使われていますね。
では、möchten と mögenの直説法過去を見てみましょう。
まずは■ mögenの直説法過去(直説法現在・直説法過去の順で書きます。)
Ich mag mochte(モヒテ)
Du magst mochtest(モヒテスト)
Er mag mochte(モヒテ)
Wir mögen mochten(モヒテン)
Ihr mögt mochtet(モヒテットゥ)
Sie mögen mochten(モヒテン)
次に■ möchtenの直説法過去
Ich möchte mochte(モヒテ)
Du möchtest mochtest(モヒテストゥ)
Er möchte mochte(モヒテ)
Wir möchten mochten(モヒテン)
Ihr möchtet mochtet(モヒテットゥ)
Sie möchten mochten(モヒテン)
そうなんです!möchten と mögenの直説法過去は同じなんです。
辞書にはmöchtenの直説法過去は載っていないことが多いので、möchten の過去は無い、もしくはmöchtenの過去はwollenの過去を使うと思っている方が多いのですが、ちゃんと存在するのです!
私は気が付くまでに何年かかったことか・・・
母国語ではない言語の習得はホントに大変です。しかも年齢があげればさらに、なかなか記憶できないのです。しかもすぐ忘れる・・・
でも、粘り強く学んでいくうちに頭の中が整理されていきます。
あなたも、あきらめないでくださいね。
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