
ドイツの春は突然やってきます。

11月〜2月はほとんど太陽はでてこなく、毎日毎日灰色の曇り空が続き、時々顔を出す太陽も数時間で姿を消し、またいつもの灰色の世界がやってきます。
憂鬱になることも度々。。。
でも、土の中では春がどんどん作られているのです。
長い冬の終わりを告げるのは"白くて可愛い花、Schneeglöckchen(シュニーグロックヒェン)"を見つけたら、冬はもうすぐ終り。
この可憐な花は私が住んでいるこの辺りでは、毎年2月後半になると、土の中から緑の葉っぱが顔を出し始め、にょきにょきと勢いよく葉っぱは伸び、1週間くらい経つと葉っぱと葉っぱの間から、白色のつぼみが顔を垂らして現れます。
このSchneeglöckchenが開き始めると、春はもうそこまで来ています。

Schneeglöckchenを分解するとder Schnee(雪)とdas glöckchen(小さな釣り鐘形をした鈴)からできた言葉になります。
花の色が白だからSchneeなのか、どんなに寒く雪の中からでも時期が来ると出てくるのでSchneeと付けられたのか判りませんが、この花が咲き始めたら長い冬はもうすぐ終わりなのです。
ところで、ドイツには多くの歌曲や子供の童謡がありますが、この花Schneeglöckchenの歌、なんていうのもあります。
どこのドイツの幼稚園でも必ず『今月のお歌』として歌い続けられている歌です。ドイツ人が皆知っている歌なのです。(日本で言うと『さいた〜さいた〜』のチューリップ??)
そして、3月のある日、春は突然訪れるのです。
春がやってきた日は朝から違います。
今まで、どこに居たのか不思議なくらい突然、小鳥達がどこかからやってきて、春を告げる小鳥の大合唱が日の出前から開演です。
そして小鳥達の演奏を聞いた、植物たちが長い冬から目を覚まし、その日のうちに土の中から、枝から顔を出し始めるのです。
まだまだ小さなつぼみたちですが、やっと外に出てこられた植物たちの喜びが私たち人間にも伝わり、大きな春のエネルギーを放出してくれます。
毎年一番に顔を出すのはgänseblümchen(ゲンゼブルームヒェン)と呼ばれている、これまた小さな可憐な花が地面一面に出始めます。

この花は本当にあっと間に開花するのです。午前中はまだ土の中にいたのに、午後にはすっかりつぼみを開き私たちを楽しませてくれます。
さて、日常生活で使えそうな、春の訪れに関するドイツ語の表現です。
もうすぐ春だね。
Der Frühling kommt bald.
(デア フリューリング コムトゥ バルトゥ)
*時制の関係から言うと、まだ春は来ていないので未来形(werden)を使いたくなるのですが、近い未来はwerdenを使わなくて普通の動詞でも表現できます。
すっかり春だね。
Es ist schon Frühling
(エス イストゥ ショーン フリューリング)
*ドイツ人同士の口語になると、Es istを略してschon Frühling!と言っていたりします。
ついに春が来たね。
Endlich ist der Frühling gekommen.
(エンドリッヒ イストゥ デア フリューリング ゲコーメン)
*Endlichで始まるので、ist der Frühling の順番になる。
3つの例文を書きましたが、日本語の表現とずいぶん違いますね。
『もうすぐ春だね』は“春”が主語となっていますが、『すっかり春だね』はEsで始まります。
ちょっとしたポイントを知らないと、そんなに難しくないのに言いたいのに言えない状態・・・になりますが、
日本語とドイツ語の表現(表現の感覚)の違いをちょっとインプットしておくだけでも会話に参加できますので日ごろから感覚の違いも意識しながら勉強してみてください。
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